中田山崎の酒屋向かい側の道が広くなった所に車を停めて、大アネ沢へ向かう。昨年、大アネ沢を道路から見たときは雰囲気のいい沢に思えたが、道路下は護岸されて味もそっけもない。右岸から大アネ沢の護岸部に流れ込む側溝の脇を降って入渓する。
30Mほど進むと道路から見えていた滝に行きつく。3段になった8M程の滝で、右壁が複雑に抉れている。下二段は左から登り、水流をまたいで上段は右を登る。滝の先は両岸狭まってはいるものの平凡な流れが続く。左に支流を分けてからしばらく進むと低い堰堤が現れる。
堰堤上はボサが被って煩くなる。標高300M付近からボサが後退してくるが、尚平凡な流れが続く。2M滝を越え、ゴーロ状になって斜度が増しているところに左右から枝沢が注ぎ込み、8M3段の滝が懸っている。問題なく滝を過ぎ、しばらく進むと20Mののっぺりした滝が現れる。右岸の斜面を少し登った所から左壁にルートが取れそうに見えなくもないが、全体に逆相に見えるので左岸のルンゼを登って巻いた。
連続する小滝を過ぎると、スノーブロックが現れ、さらに3M、10M3段の緩い滝を越える。標高530M付近で地形図からは読み取れない支流を左岸に(1:1)で分けると、その先は雪渓に埋まっていた。
最後まで雪渓に埋まっているかと思ったが、藪混じりのスラブの基部で雪渓は途切れ、末端は空洞ができてかなり不安定な状態に見えた。左岸にブッシュに手が届くところを見つけて、そこから藪の斜面を登ると次第に岩盤が露出したところも出てきて登りやすくなる。
稜線はそれほど手強い藪ではないが、ブナ林ほど楽には進めない。途中掻き分けたブッシュが右目に擦れてコンタクトレンズが外れてしまった。このことを言い訳に、あまり気が進まなかったナダレ沢の下降を取止めて登山道を降って下山した。
天候:晴
中田山崎(7:45)-入渓(8:00)-スラブ基部(10:30)-登山道(12:15)-中田山崎(13:25)